ごあいさつ

代表取締役 多賀浩一

1989年、大学院修士課程修了と同時に大学時代の友人と3名でこの会社を立ち上げました。場所は東京下町の上野。

大学生のころからアルバイトでパソコン向けのアプリケーション開発を行っており、いずれは自分の開発したアプリケーションを自社製品として販売したいという思いからのものでした。

「アート開発」という社名と上野という立地から、デザイン系の企業とよく誤解されますが、この社名の由来は、クライアントのニーズに最大限に応えるためにも、コンピューターシステムはその設計からプログラムまでを通して、生産性や効率を考慮した無駄のない美しい芸術作品であるべきであるという思いで命名したものです。

普通の会社員としての職務経験は全くありませんでしたが、学生アルバイト当時の社長様からもご助言を頂きながら、その間に培ったノウハウと人脈を生かし、設立当初より大手企業様とも直接取引させていただくなど、滑り出しは順調でしたが、それでも、最初から自社製品を販売できるわけはなく、地道に受託開発で多くのクライアント様よりお仕事を頂いてまいりました。

受託開発業務を行ってきたことで、お客様のいろいろな要求を満たすための、仕様書の書き方、設計、製造、試験、納品、そして保守に至るまで、様々な経験ができました。

その中でも、アナログテレビ放送の時代に文字放送の仕事(コンテンツ、信号生成装置、受信機の全てに関わりました)をしていたご縁で、地上デジタルテレビ放送の実験に参加できる機会を得て、日本初のデータ放送実験を担当させていただけましたことは、当社の歴史において重要な転換点となりました。

「日本初のデータ放送実験を担当した」という事実は、何があっても変えようがありません。そして、その実績を評価いただき、BSデジタル放送局の立ち上げや、地上波のアナログからデジタルへの移行に際し、放送局様の技術部門を支援する立場として参加させていただき、放送現場の大変な苦労を拝見できたことは、貴重な財産となりました。

そこで、その財産をテレビ局という世界のみでなく、もっと民間で活用できるようにしたいと考え、作り上げたものが、弊社の「館内テレビ放送システム(EAPTS)」です。現在、EAPTSは、外資系や国内大手シティホテルグループなどを中心に350以上(2018年8月現在)のホテルで、宿泊ゲスト様向けのテレビインフォメーションシステムとして稼働しておりますので、旅行や出張の際などに知らず知らずのうちに接していただいているかと思います。

今後は、このホテル向けEAPTSを、旅館や民宿などの小規模宿泊施設へも展開するとともに、コンテンツの提供なども加え、旅行先の宿泊施設でより旅を満喫できるような仕組みを作り上げていきたいと考えております。

ぜひ皆様のちょっとしたご相談やアイデアなどをお聞かせください。理想的なご提案ができるかもしれません。「夢を現実にしたい」「常に提案できる人でありたい」そんな気持ちを忘れずに日々精進してまいりたいと思っております。

2018年8月31日